陽性症状,妄想,幻聴,幻覚,記憶障害

ないはずのものに影響を受ける陽性症状とは

私たちは平凡に暮らしている中で、ふとした不安を感じたり疑問を持つことはありますが、それを深く追求したりする前に忘れたり興味が薄れるのが普通です。
しかしこの陽性状態はふとした不安や疑問を感じすぎてしまい、常に巨大なプレッシャーの中にあるかのような状態になってしまうのです。

それは統合失調症の特徴である「思考能力の低下」が関係しており、普段では考えられないようなことを妄想してしまい、その妄想に影響されていないはずの人が見えてしまうことや、聞こえないはずの声が聞こえてくることがあるのです。

さらにこの症状は感情のコントロールも段々と制御できなくなり、些細なことで怒る・興奮するといったことがたびたび見られるようになります。

陽性症状に見られる気をつけねばならない妄想の分類

では陽性症状の症例の一つである妄想を調べましょう。
妄想は種類ごとに分かれており、各々の精神が影響されるため人よってどの妄想のタイプになってしまうのかは分かりません。

自分に当てはまる、もしくは周りに当てはまる妄想がないか確認して下さい。

名称 特徴
迫害妄想
(被害妄想)
「自分は誰かに傷つけられるのではないか」と思ってしまう。
誇大妄想 「自分は周りと比べて特別な存在である」と思ってしまう。
関連妄想 「自分の周りで起こったことに全部自分が何らかの形で干渉している」と思ってしまう。
罪業妄想 「自分に関係のない事件も自分が犯人ではないか」と思ってしまう。
嫉妬妄想 「恋人が浮気や不倫を行なっているのではないか」と思ってしまう。
身体妄想 「身体の一部が周りと比較して自分はおかしい」と思ってしまう。

このような妄想をしてしまい、人を拒絶してしまうことや時には周りを巻き込んでしまうのが妄想の恐ろしい所です。

他にもある生活に支障をきたす陽性症状の症例

思考能力低下でもたらされる機能障害は妄想だけではなく、陽性症状ではさらに他の症例が存在します。

例えば人と話していても話の前後から全く脈絡のない話をし始めたり、突然意味のない行動を始めて自分で止めるか誰かに注意されるまで延々と繰りかえすようになったりします。
さらに、今の自分が過去の自分と同じ人間なのかということに疑問を持つ自我障害というものもあり、今の自分という人間性を失ってしまいそうになることもあります。
これらの病は進行するにつれて重くなり、いずれは人とのコミュニケーションが全くとれなくなってしまうかもしれません。

もしも自分の周りの誰か、もしくは自分が陽性症状になってしまったのならば軽度のうちに治療するよう心がけましょう。

同じ症例のようだが実は違う――躁うつ病との違い

陽性症状の感情の起伏が激しくなる面を見て「躁うつ病」と勘違いされる方もいるようです。

躁うつ病とは、明るすぎるほど活発に動き回る「躁」状態とエネルギーの欠片も見られないほど暗くなる「うつ」状態とを繰り返す病です。
この躁状態の時に見られる傾向が、陽性状態の一部でも見られるので、躁うつという病を知っている人はこちらだと思い込んでしまう可能性があります。

二つの病は全く違うもので、その違いは主に感情面で障害が見られるのが躁うつ病で、主に精神面で障害が見られるのが陽性症状なのです。

感情のアップダウンが激しくなる――躁うつ病とは

例えば躁うつ病は普段はとても明るく口もよく回り元気なのですが、周囲は少し声のボリュームが大きすぎる・絶えず動き回る落ち着きのない様子に不満を感じてしまうことがあるので、それについて注意をすると本人には自覚がないので急に怒り出してしまうことがあります。
そして脈絡も無くうつ状態に入り、以前とは別人のように活力が見られなくなりネガティブな考えを持つようになります。

感情の大きさを制御できないのが躁うつ病の症例です。

精神の乱れが表面に現れる――陽性症状

一方陽性症状に見られる症例は、突然苦痛を感じたかのように顔をゆがませてみたり何か良い事があったわけではなくとも嬉しそうに大声で笑ったりするといった精神の乱れが感情に表れます。
躁うつ病と違って、急激に感情が爆発するので事前の予兆などが読み取りづらいです。
思考能力の低下により、突発的な感情を出してしまうのが陽性症状です。

治療に使われる精神を安定させる薬はどちらにも効くものが投与されますが、病の違いをしっかりと理解しておかないと回復に遅れが出ますので、確認は怠らないようにしたいものです。

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