統合失調症,漢方,漢方薬

患者自身の身体を活かして治す――東洋医学とは

漢方薬は東洋医学と呼ばれる医療技術の一つなのですが、東洋医学とはそもそもどのようなものなのでしょうか?

まず西洋医学は我々が病を発症した場合に行なわれる通常の治療方法で、病を集中的に調べて治療する医療方法です。
この方法だと病に対して集中的に検査し、治療するので病自体を治すことには良い治療法なのですが、病が発症した後である程度症状が見られないと病について分かることができないのがデメリットです。

一方東洋医学では、身体全体を見て症状を読み取るので病が重くなる前に治療することができ、病を治療した後の健康状態にも対応することができます。
しかし、この方法だとウイルス性の病や癌等の病のみ集中してすぐに治さなければならない病には通用しません。

病のみを身体から取り除くことに長けているのが西洋医学で、身体全体の不調から原因を探って病を治療することに長けているのが東洋医学と考えればいいでしょう。

自然な成分で治療する――漢方薬とは

東洋医学で今注目されているのが「漢方薬」です。これはどのような薬かというと、生薬と呼ばれる天然の薬草等を調合し、病に効く薬を作り出すのが漢方薬で、普通の病院でも扱われるのが多くなってきました。

患者を診断し、身体の状態について詳しく調べてから調合するので比較的に身体全体に対する負担が少なく、薬の副作用も発生することがあまりないので病の治療薬として重宝されています。
統合失調症のような精神病にも効きますし、強い薬の副作用を抑える薬として漢方薬が使用されることもあります。

では、精神病に使用される主な漢方薬を紹介していきますので覚えておきましょう。

よい効果が現れる漢方薬達

精神病で使用される主な漢方薬
漢方薬名 漢方薬の主な効用
柴胡加竜骨牡蛎湯 不眠や興奮状態を鎮める効果がある。陽性症状に有効。
半夏厚朴湯 ストレスや抑うつ等を発散させる効果がある。陰性症状に有効。
白虎加人参湯 薬の副作用である「口・喉の渇き」を抑える働きがある。

このような漢方薬が精神病では主に使われるのですが、ここで紹介したのはあくまで一つの例であり、実際は患者本人を診断してから症状に適した漢方薬が調合されて処方されるので、ここには書かれていない全く別の漢方薬が出る場合もあるので注意しましょう。

あくまでもサポート―― 漢方薬の役割

病に対して効果があり、さらに副作用も感じられないのであれば漢方薬を主流にした方がいいと思う人もいるかもしれませんが、漢方薬による治療はあくまで補助的なものだということを覚えておいて下さい。

統合失調症の薬による治療で使われる薬は、抗精神病薬のような専門的なものであり、漢方薬の効果は絶大なものではなく薬による副作用で投与していた薬を減らした場合や副作用を抑える役目として活躍するため、漢方薬自体では治療の決め手となることはありません。

薬という病に対しての要を補う一つの補強材が漢方薬なのです。

病から回復するため――漢方薬のこれから

漢方薬は一時事業仕分けにより保険適用外になってしまう所でしたが、医師達が署名を集めて抗議した結果、引き続き漢方薬にも保険が適用されることになりました。

多くの病に使用することができ、副作用がほとんどない安全性をもった漢方薬は病を治療するに当たって素晴らしい活躍を見せていくことでしょう。
それは統合失調症のような精神病も例外ではなく、患者自身の異常から病を検査し、それを解決していく東洋医術を至んなく発揮できる治療法だと思います。

漢方薬はまだ補助的な働きしかできませんが、研究を重ねていくうちに主力となることも不可能ではありません。
漢方薬のこれからの可能性に期待したいですね。

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