統合失調症,対応

悪意を見せる病――家族として向き合っていくため

この病を発症して、症状が姿を現すようになると異変に気付くのもそうですが症状の被害を受けやすいのは家族も同じなのです。
家族は患者の治療を助ける最前線でもありながら、症状に翻弄される患者からの攻撃に耐えなければならない拠点でもあるのです。

時には攻撃的に振舞ってくることもあれば、患者が家族との交流さえ絶ってしまいそうになる時もあるので、家族はそれに上手く対応していかなければなりません。患者の外面はただ病に身を任せてしまっているようでも、内面では暴れまわる病によって疲れきってしまっているのです。

患者を病から救ってあげるためにも、家族は症状を悪化させたり、自分達が被害を受けすぎないように努力する必要があるのです。

患者を家族で助け合って――様々な症状への対処法

心の病は直接的な感染をするウイルスのような病ではないのですが、症状による患者の言動に上手く対応できないと、疲れやストレスから治療する側である家族の方が精神を病んでしまうことがあります。

異常性の高さが見られるこの病は、時に患者が予想外の行動をする場合があるので、常に同じ対応ということはできず、症状に何らかの変化が現れたらそれに合わせて患者への対応も変えなければいけません。

陽性症状と陰性症状に対処できる知識を学んでおきましょう。

幻覚・妄想――家族が行なう陽性症状への対応法

統合失調症で主に発生する症状が陽性症状です。ある日急に幻聴や何かの考えに積極的になりすぎるような症状が見られますが、もしも家族がこのような症状を見せた場合にはどうすればいいのでしょうか。

まず患者本人だけには聴こえたり見えたりしているという点をよく考えましょう。
患者は幻覚が自分に何か囁きかけてくる・いないはずの人が目の前に現れるといった現象に怯えることや興奮することがあると思います。
そういった症状に悩まされている場合は、無理にその症状を病だからといって否定させようとせずに、「そうなんだ、気のせいじゃないかな?」くらいの曖昧な返事で受け流すのがよいのです。

病からくる症状の一種だと無理やり言い聞かせたり、病を治療するため何とかしようと持ちかけたりすることは患者に幻覚・妄想を現実のものだと認めさせることになるため、症状が悪化してしまうことがあるのです。
あくまでそのようなことは患者の「気のせい」であると思わせることで、しだいに幻覚・妄想が落ち着いてくるのです。

うつ・感情の低下――家族が行なう陰性症状への対応法

もう一つの病で見られる陰性症状ですが、こちらは症状の発症例がうつ病と非常に似ているので、患者の家族はまずその違いをしっかりと認識しておかなければなりません。
また、うつ病と同じように暗い患者を無理に明るく励ますのは逆効果となってしまうので、患者に励ましの言葉を送る行為や病を否定し、無理やり元の状態に戻そうとする等といった行為は止めておきましょう。

陰性症状の場合には、周囲の人が患者を焦らせずにゆっくりと元の精神状態に戻るまで慈愛を持って見守ることが大事です。

病を悪化させないように家族がすべきこと

病の治療をしている際は、症状が比較的軽いことが多いので家族のほうでも患者の言動を対処しやすいですが、治療を自己判断で中断した場合や治療を受けていない場合には症状が悪化してしまう可能性があります。
そうなると、患者は身近な人に対して攻撃的になることが多く、酷いときには力によって相手に怪我を負わせてしまうのです。

この悪化した病からの暴力は、陽性・陰性症状関係なく起こるため、症状をなるべく悪化させていかないよう注意が必要となってきます。

患者側も家族側も傷つかないために、病と上手に向き合って治療していきましょう。

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