統合失調症,接し方

患者の心を読み取って――家族ならではの思いやりを

通常の病であれば、家族は患者の容態を心配して色々気にかけたり病が早く治るように励ましたりするものですが、精神疾患のような心の病ではそのような通常の病を発症した患者と同じような接し方ではいけません。
精神が不安定なこの病は、プラスになると思われた行為がマイナスに働いてしまうことが多く、思わぬ行動が病を悪化させていくことに拍車をかけてしまうのです。

家族の誰かがこの病を発症したのならば、精神病患者に対する接し方というものを行なうようにしていきましょう。
患者を治したいという思いで病を悪くしてしまわないように、患者のためにきちんとした関わり方を学んでおきましょう。

間違った患者への接し方――症状を悪化させないで

本人は良かれと思っていても、実はそれが悪い結果を生んでしまうということは何であれよくあることです。
患者への接し方も、家族側が病の治療に役立っているだろうと思っている行為が実は間違ったもので悪影響を与えてしまっていることもあります。
間違った接し方では、患者の精神への負担となってしまい病が悪化する・収まった症状が再発するというようなことが起きてしまいます。

感情表出(EE)と呼ばれる患者に対して家族が接する感情の表現がありますが、この感情表出が高ければ高いほど悪化や再発が起きてしまいやすいと言われています。
ではどのような接し方がEEを高めてしまうのでしょうか、患者と深く関わる家族はよく確認しておきましょう。

EEの一つ――病を発症した患者を責める

統合失調症やうつ病等の精神が不安定になる病を発症してしまった人は、しばしば病という名の甘えだと偏見を受けてしまうことがあります。

身体のダルさや気分が落ちこんだ状態等は、普通に生活していたら「仕事(学業)で少し疲れてしまっただけ」と思われることが一般的なので、病を発症していてもそれと同じようにちょっと疲れが溜まってしまっただけだと思われてしまうことがあります。
そのため病で身体の不調を訴えても「それは気のせいだから早く治そう」「単なる言い訳にすぎない」といったような患者自身を責めてしまうような間違った言い方をする人もいるそうです。
これでは負の感情が増えてしまうだけなので、ますます病は悪くなってしまいます。

精神が不安定な患者を責めるような接し方は避けるようにして下さい。

EEの一つ――患者に対して過保護になりすぎる

患者に対して冷たく当たりすぎるのも駄目ですが、かといって患者を守り過ぎてしまうのもいけません。
例えば「患者が病を発症したのは自分がいけないから」「今の環境が原因となったに違いない」と思ってしまい、患者に対して身の回りの世話を極端に助力するような形をとってしまうのです。
すると患者の希望する願いをなんでも叶えてあげたり、患者が喜ぶようなことをしてあげようと家族が動き回るのですが、この接し方では患者は病から立ち直っていこうとせず、むしろ症状が停滞してしまうか悪くなってしまう可能性もあります。

急な患者への保護は、病そのものを保護してしまう形となってしまうので止めておきましょう。

中間の場所から――家族が適度な関わりを

患者が病院で治療を受けることになって、医師に患者を任せて家族があまり触れないようにしていると、患者は家族との関わりが切られてしまったように感じてくるようになっていくので、このような放任主義もEEの一種だと最近では言われているようです。

治療には医師の診断が必要不可欠ですが、病院以外での心の治療に最も関係するのはやはり家族なのです。
家族と患者の生活していく上で関わり方が上手ければ、患者が病から回復していくのも早くなっていきます。

傍に近寄りすぎない、かつ遠くに離れすぎない場所から患者と接していくのがこの病にとってベストなのです。

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