統合失調症,克服,治る

「完治」の定義――病の治療結果

この病は治療を続けることで症状が緩和され、徐々に元通りの生活を過ごすことができることができますが、病を完全に克服したということは断言できません。
なぜならば、症状が見られなくなっても、再発する恐れや症状の後遺症が何年も続くからです。

病を克服し、二度と症状が見られない場合を完治と呼びますが、統合失調症はどれだけ症状が良くなっても完治と診断されることはありません。
この病では「寛解(かんかい)」と呼ばれる状態が完治に一番近いです。
この寛解は「症状が落ち着き、病の兆候が見られない」といった状態を示し、医師はこの病から回復している患者にこれを経過結果として判断します。

寛解はあくまで、「病がだいぶ良くなった」ということで「また悪くなるかもしれない」という可能性も持っています。そのため、統合失調症を含めた精神病は寛解という状態が一番良い状態だとされているのです。

病の状態を確かめる――「良くなった」と言う為に

病というものは表面上で綺麗に治ったように見せかけて、身体の奥深くでじっと潜伏している場合があるのです。
この病の場合は精神に根強く残り、綺麗さっぱり解消したように見えても虎視眈々と再発する機会をうかがっているのです。

この治ったように見える状態が「回復期」と言われており、慎重な対応が求められる期間でもあります。
もしもこの時に、病が治まったから社会復帰させようと焦った行動をとってしまうとまたしても症状が酷かった状態へ逆戻りすることもあります。

精神の病は外面上で判断せずに、内面から見てどんな状態でどのような治療が必要なのかを見極めなければいけません。
統合失調症は症状が「良くなった」と言われますが「治った」とは簡単に言い切れないものです。
しかし病状が回復しないということは決してありませんので、病の回復を目指して頑張りましょう。

患者への心配――病の予後について

病を治療した後でどれくらい回復していくかという見通しを立てることを「予後」といいます。
これは大抵の病に立てられるものなので、統合失調症にももちろん使われるものです。
予後というものは、病の経過がよければ予後が良好だと判断され、経過が悪い方向へ進んでしまうのならば予後が悪いと判断されます。

病を発症した状態や性別等が予後に影響してくる場合もあり、この病も例外ではなく予後に影響を与えるものがたくさん存在します。
予後への影響は病への影響となるので、しっかり学んでおきましょう。

予後への影響――発症時のあれこれ

病を発症した際による予後予測
発症した環境 予後への影響
発症した年齢 若ければ若いほど予後は悪くなると言われています。
30歳以上からの発症は、比較的良好な予後になるそうです。
性別 男性の方が若い年齢で発症することが多いため、予後が悪くなるものだと言われています。
発病の早さ 急激に病を発症した場合、興奮状態が激しかったり言動についていけなくなることがありますが、こちらの方が病は治まりやすいです。
遅く病を発症した場合は、ずるずると病を引きずってしまうのであまり良い予後は出ないそうです。
身内の発症 身内に病を発症した人がいなければ、予後は良好に過ごすことができますが、もし発症したひとがいるのであれば予後の傾向は悪いものになると判断されています。
薬の効き目 治療に使われている薬があまり病に対して効果が無ければ、予後の状態は良いものになるとは言えません。
薬が良く効く人は予後を良く過ごすことができるでしょう。

この他にも、社会での経験の有無や結婚をしているかいないかといった患者の周りの環境も予後に関係してくる場合もあります。

予後を良好に過ごせば病も綺麗に治まっていくものなので、患者と周りは協力し合って病の不安を解決していきましょう。

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